2020年10月23日 11:00

日本生協連 2020年度 上期社会的取り組み:コロナ禍における全国の生協の募金総額が約1億5,700万円に

困窮する家庭や大学生、医療従事者への募金や物資提供など、支援の輪が広がる

 日本生活協同組合連合会(略称:日本生協連、代表理事会長:本田英一)は、2020年上期の社会的取り組みについて取りまとめましたのでご報告します。

  • ●コロナ禍における寄付・募金の取り組み:全国の生協の募金総額は約1億5,700万円に

 コロナ禍において「困窮する家庭・子どもたちの支援」や「ひっ迫する医療従事者への支援」などを目的に、募金や食品、マスクなどの寄付の取り組みが広がりました。全国に呼び掛けた赤い羽根共同募金の取り組み以外にも、ユニセフや各自治体の募金に多くの生協が参加し、この間に全国の生協が取り組んだ募金の総額は約1億5,700万円となりました。(日本生協連把握分)

コロナ禍での取り組み事例
①地域支援:給食余剰食品の販促支援、ひとり親家庭の子ども支援などの取り組みを実施
 学校の一斉休校にともない発生した給食余剰食品の販促支援として、コープデリ連合会、ユーコープの店舗で「CO・OP コープ北海道十勝牛乳」の消費推進キャンペーンを実施しました。
 また、生活困窮者やひとり親家庭、学生に対する支援も全国で活発に行われました。茨城県生協連では栄養や食料の摂取を学校給食に頼っている子どもたちに、学校休校期間および春休みにおける食の支援を行う「2020春休み緊急子ども支援プロジェクト」を実施しました。
 さらに医療現場などに対し組合員が手作りしたマスク等を寄付する取り組みも行われ、おかやまコープでは2018年西日本豪雨被災者へ手作りマスクの寄付を行いました。

②学生支援:コロナ禍で困難な状況にある大学生の支援を実施
 全国大学生活協同組合連合会は、定期的に「緊急!大学生・院生向けアンケート」を実施し、コロナ禍による大学生の困難な状況について支援を呼びかけました。これに応えて、全国の様々な生協が学生への支援を行いました。

福島県生協連 大学生支援として、地産地消ふくしまネットを通じて、JAふくしま未来などへの援農アルバイトを斡旋。学生寮への支援物資の贈呈を実施。
エフコープ 災害時の支援協定を結ぶ筑紫女学園大学への米や食品の提供を実施。
コープさが 佐賀大学学生寮の学生にフードバンク佐賀を通じて物資を提供。さらに、アルバイトができず生活に困っている留学生へ商品提供を実施。
協同組合ネットいばらき アルバイトが減らされたり、アルバイト先がなくなってしまったりした県内の一人暮らしの大学生・専門学校生を対象に、食の支援を実施。

 

③医療従事者への支援:医療生協を通じて、医療物資提供など様々な取り組みを展開
 全国の生協でマスクやガウン等の医療物資の支援や、医療従事者支援を目的とした行政への呼び掛け、組合員に対する経営カンパの呼びかけなどを行いました。
 さらに、コープ共済連では、共済マイページの利用登録件数や手続件数に応じて、1件につき50円を医療福祉生協連に寄付する取り組みを7月22日~10月20日の期間行いました。

④高齢者支援:コロナ禍における感染症対策強化、利用者・ご家族の心身を支える取り組みを実施
 感染症対策を強化して福祉介護事業を継続し、利用者の心身の維持とご家族のくらしを支える取り組みを行いました。
 具体的には、訪問回数を増やして体調管理を強化し、家庭でできる運動などの指導・支援を実施しました。介護施設では、利用者とともに、マスクを手作りするなどつながりや励まし合いを継続。不足する物資の譲り合いや調整を行い、国・行政に対する要望書を提出しました。

●災害への募金の取り組み:
「2020年7月豪雨災害支援募金」に68生協から2億5,000万円以上が集まる
 日本生協連では「令和2年7月豪雨」の被災者・被災地を支援するため、2020年7月15日に「2020年7月豪雨災害支援募金」を開設しました。この取り組みは113生協・生協連で開始され、10月現在までに68生協から総額254,161,428円が集まっています。このうち300万円は、第一弾として8月11日付で、被災地で支援活動を行う3つの災害ボランティア団体に寄付しました。
 今後この募金は11月20日までを期限とし、12月上旬に義援金として被災地の自治体に寄付する予定です。
上記募金活動のほか、被災地外の生協からタオルやランドセル等の物資提供や、家屋清掃・炊き出しなどのボランティア活動を行いました。