マジック発売30周年記念イベント 30th ANNIVERSARY CELEBRATION TOKYO@MIYASHITA PARK 前売り券発売決定!限定プロモカードも公開 さいとうなおき氏(イラストレーター)と中坪宏太氏(肉筆浮世絵師)とコラボ!

前売り券(All Day Ticket)購入者には両プロモカードを事前郵送で進呈! 【巻末:特別インタビュー】さいとうなおき氏がカード制作秘話を語る!

 世界中で5千万人を超えるプレイヤーとファンを持つ元祖戦略トレーディングカードゲーム「マジック:ザ・ギャザリング (以下 、マジック )」を製造・販売する世界的ゲームクリエイティブカンパニー「ウィザーズ・オブ・ザ・コースト(本社:ワシントン州レントン, アメリカ合衆国、 CEO:シンシア・ウィリアムズ)」 は、91日(金)〜910日(日)に渋谷・RAYARD MIYASHITA PARKで開催される、マジック発売30周年記念イベント『マジック:ザ・ギャザリング 30th ANNIVERSARY CELEBRATION TOKYO』のイベント限定プロモカードアート、および前売り券含むチケット概要を公開します。

《邪悪を打ち砕く》 フォイル仕様
Art byさいとうなおき
《シヴ山のドラゴン》  フォイル仕様
Art by中坪宏太

■さいとうなおき氏・中坪宏太氏とのコラボプロモカード付前売り券を限定抽選販売!

 本イベント会場限定の2種類のプロモカードが登場。さいとうなおき氏(イラストレーター)とコラボした《邪悪を打ち砕く》は、当日券(1日券)の入場特典として、中坪宏太氏とコラボした《シヴ山のドラゴン》は5,000円(税込)以上のグッズ購入特典として、数量限定で進呈します。    
 また開催期間中、お好きな日に何度でも、会場受付に並ばず入場できる前売り券(All Day Ticket)を数量・期間限定で抽選販売することも決定しました。この前売り券を購入された方全員に、上記2種類のプロモカードと特製ラバーリストバンドをイベントの前に事前郵送でお届けします。
 さいとうなおき氏とコラボした《邪悪を打ち砕く》は、『団結のドミナリア』からの再録カードで、アートの中に登場するマジックのメインキャラクター「エルズペス」がさいとう氏のデザインらしく、カッコよさにかわいらしさが加わったデザインになっています。中坪宏太氏とコラボした《シヴ山のドラゴン》は、マジックの初期から存在するカードの再録カードで、中坪氏のデザインにより、日本の竜(ドラゴン)として描かれた一枚になっています。

■チケット概要

前売り券(All Day Ticket

価 格:6,600円(税込) ※大人・中学生以下いずれも同一料金
販売方法:オンライン販売(イープラス)
                 URL https://eplus.jp/sf/detail/3917140001-P0030001
販売期間:8月1日(火)12:00 〜 8月6日(日)18:00  ※購入者多数の場合は抽選
                <結果発表>8月8日(火)13:00 〜 8月10日(木)18:00
                <入金期間>8月8日(火)13:00 〜 8月11日(金)21:00
特典:《邪悪を打ち砕く》×1枚 
          《シヴ山のドラゴン》×1枚
   特製ラバーリストバンド
特典等のお渡し方法:8月20日(日)〜8月30日(水)の間で事前郵送

当日券(1日券)

価格:1,500円(税込) ※当日券をお持ちの保護者同伴の場合、中学生以下の方1名無料
販売方法:会場受付にて販売
販売期間:9月1日(金)〜10日(日) 各日とも11:00 〜20:30
特典:《邪悪を打ち砕く》×1枚 ※なくなり次第配布終了
            特典等のお渡し方法: 会場受付にてお渡し

チケットに関する詳細はこちらのページでご確認ください。
URL  https://mtg-jp.com/30th/#ticket

■開催概要

名称: マジック:ザ・ギャザリング30th ANNIVERSARY CELEBRATION TOKYO
日程: 2023年9月1日(金)〜9月10日(日)
会 場: RAYARD MIYASHITA PARK 各フロア
特設サイト:https://mtg-jp.com/30th/
特設Twitter:https://twitter.com/Magic30th_TOKYO
特設Instagram:https://www.instagram.com/magic30th_tokyo/

発売30周年を祝う、マジック史上過去最大規模の都市型イベント

1993年の発売から30年、世界中で愛され続けてきたマジックの魅力を10日間に渡って余すことなく伝える、マジック史上過去最大規模の都市型イベントです。

イベントでは、世界初公開作品を含む貴重なカード原画や数千枚の歴代カードが展示予定の特別なミュージアムがオープンするほか、新セット「エルドレインの森」に関する秘蔵資料公開、コラボドリンクも楽しめる特別なプレイラウンジ、オリジナルグッズショップなど、様々なイベントが行われる予定です。

【さいとうなおき先生 特別インタビュー】

今回のプロモカードの制作秘話やマジックへの印象についてさいとうなおき先生にお話を伺いました。

Q.今回、マジックのイラストを手掛けるお話が来た時は、どういった印象でしたか?

 お話をいただいた時は、テンションが上がって「やります」って二つ返事で返答させていただきました。ただ、そのあと後悔がくるというか、ちゃんとできるかなという不安感はありました。マジックは、世界中の人がやっているカードゲームなのでプレッシャーがすごくあって、世界中の人にどうみられるのかなという不安は、今でも感じています。不安でいっぱいなので、考えないようにしています(笑)。

 Q.今回はどういった依頼が来たのでしょうか?

 絵の方針については「キャラクター性を崩さない程度でアレンジしてほしい」くらいの内容で、あまり指定がない形での依頼でした。そこで、完全に僕のテイストを出すのも違うのではと解釈し、作成することにしました。最近は、求められるテイストがあるので、「こうしてください」と指定が入ってくることが多いのですが、今回のように依頼する側もされる側もどうなるかわからない仕事が、自分のテイストが決まり切ってない20代くらいの頃にいただいた依頼のされ方だったので、懐かしい感じがして若返った気持ちで挑み、楽しい仕事でした。

 Q.「邪悪を打ち砕く」というカードテーマや「エルズペス」に対する第一印象は?

 僕は、かわいらしい女の子を描くことが多いので、「エルズペス」は目が白光していたり、カッコいい衣装のキャラクターだったので、描けるのかなと不安でした。シュッとしたシルエットで、海外らしいキャラクターなので、日本では描く機会がないタイプの絵のため、いい機会だと思い頑張ろうと思いました。また敵のキャラクターは、何を考えているかわからないキャラかなと想像したので、そのようにデザインしました。

 Q.これまで手掛けてきた作品のキャラクターと比べ、「エルズペス」から感じた印象的な特徴、魅力的だと思う点はありましたか?

 西洋甲冑を、過度なファンタジーアレンジをせず、そのまま活かしているデザインが、特徴的だなと思いました。日本のファンタジー系なキャラクターは、甲冑にゴテゴテとしたアレンジを加える印象ですが、エルズペスは、そこがシンプルなところが魅力的で、日本のキャラクターとの違いだなと思いました。

 Q.「邪悪を打ち砕く」を描いていく中で大事にしたポイントは?

 最初は、自分の絵柄とキャラのデザインが合わなそうな印象でしたので、「カッコいいままがいいのか、かわいく描くのか」というバランスをポイントに描きました。

 今回は、参考にするものがなく、最後までゴールがどこだろうと、思いながら走った感じです。いつもは「こうしてほしい」というゴールがあって、そこまで走るのが仕事ですが、今回は、あなたが走った先がゴールといわれた気がしたので、走り切りました。そういった葛藤も含めて、ウィザーズさんが面白がってくれたのかなと思っています。

 Q.デザインで特に意識した点はどういった点でしょうか?

 ちょっとデフォルメした顔つきにしています。元のデザインが、前髪が描かれていない、兜もパツンとなっているデザインで、これは等身が高くリアルなテイストでは、カッコいいんですが、デフォルメでこれをやると、中途半端になってしまうので、前髪をあえてだしたり、襟足をせり出したりさせてバランスを取った部分が、楽しくもあり苦労した点です。

 Q.元の絵からアレンジした点はどういった部分でしょうか?

 翼やエフェクトも派手にしてます。構図は指定されていたので、どこまで再現したらいいのかというドキドキ感がありました。そのまま描くだけではつまらないので、どこまで許されるのかを探りながら、エフェクトも探り探り強めていきました。

 またキャラクター同士の距離感も変えています。日本の描き方は、感情の変化に重きを置くためキャラクターの表情へのヨリが多いのです。一方、海外は状況描写を大事にしている印象で、背景も含めた引いた絵が特徴です。昔、海外の仕事をしたときにも、「もっと離れろ」と100回くらい言われました(笑)。そのため、距離感を寄せた方が日本向きになるので、指摘されない程度に寄せました。僕は、どうしても日本的な表情を見せたいので、これでも自分の中では引いてるデザインになっています。

 Q.色使いもカラフルになった印象です、色にこだわりはありますか?

 元の絵の色がリアリティのある色使いなので、僕はカラフルな色を使うので、そこをギャップとして意識的に使いました。キャラのカラーリングがシルバーで決まっているので、カラーを入れにくかったですが、反射にカラーを入れるなど工夫しました。

 Q.先生の活動の中で描き方のレッスンもされていますが、通な人には特にここを見てほしいというポイントなどあれば教えてください。

 カードゲームイラストは、普通のイラストと違う難しい点が1つあって、それは構図だと思っています。カードイラストの制作では、カード情報の文字が載っていない状態と文字が載った状態で絵を見比べて、文字の位置によって、どこに顔やエフェクトをもってくるかを考えないといけないことがあります。大事な文字の情報の場所に、絵として大事な情報が被らないように意識しないといけません。そんなところを意識して、カード全体の絵と、原画を見比べてみると、あえて大事なものを避けて描いているんだ、という視点で見れるので通の楽しみ方ができると思います。

 Q.カードのデザインと普通のデザインの差やポイントはどんなところにありますか?

 先に話した構図以外では、絵にコントラストをつけてインパクトを出すことです。マジックの歴代カードは、すごい描き込みでめちゃくちゃインパクトのある迫力ある絵にしていますが、僕の場合はコントラストをつけることで「カッコいいな」と思ってくれる気がしているので意識しています。また、カードは並べて使うので、イラストレーター的には、他のイラストレーターさんの絵に負けたと思いたくないので、目立たせるようにしています。カラフルでコントラストがある今回のデザインもそういう意識が働いているのかなと思います。

 Q.最初の一筆目はどこから描かれましたか?

 顔からですね。顔が決まって、この顔いいかもって思ってから描き始めることが多い気がします。また絵は全体的に進めることも同時に大事で、顔を描いて、いいかもという安心感のもと、全体やって顔を描いて・・・という流れです。

 逆に全体を先に描いてしまうと、顔がなかなか決まらなかったりするので、そこから描き直すのが大変なので、顔から描くようにしています。

 Q.製作期間はどれくらいかかりましたか?一番手直ししたのはどの部分でしょうか?

 描いた時間は、短めで4日くらいですが、寝かせる期間をいれると、全部で1か月くらいです。今回の絵柄は普段描き慣れているタイプとは違うのですが、そういう時は描いてる際には「いい感じ」と思っていても、1週間後に見ると、「気持ち悪」って思うことがよくあるので、意識的に何日か見ない期間を作りました。それでも、いいかもっていう感覚を得られてから次に進むという作業をしました。

 一番手直ししたのはやはり、顔ですね。目と顔にかかる髪を描くのに苦労しました。元のエルズペスは、目全体が白い印象だったので、最初は黒目が目立たない感じで、悩みながら、白くほぼコントラストがない形に描いていました。その後、フィードバックの時、「ちょっと白すぎますね」って言われて、濃い目に修正したりして、そのバランス調整がとても大変でした。ただ、白目だけだとかわいく描けないので、そこは修正できて、助かりました。

 Q.エルズペスのキャラクター設定を先生の中で補完されたところはありますか?

 前髪とサイドへアは、顔にかからないと日本的な美意識のキャラクターと合わないので、それをどうしようか最後まで悩みつつ、炎エフェクトみたいな髪のアレンジを入れました。黒髪で炎エフェクトみたいな髪のアレンジをやってしまうと重たくなりすぎるので、神がかったキャラらしく、感情が高ぶったら髪が炎のようにならないかなと想像し、アレンジしました。今回は、設定から発想したというよりも、もっと見た目をよくできないかという思いの中から、こういう設定も、もしかしたらありかも、と発想しました。

 Q.マジックの魅力はどんなところにありますか?

 描いているアーティストさんが全員すごく絵がうまいなと思っていました。絵としての迫力はどのカードもとても魅力的です。参考にするというよりは、マジックのモンスターのカードなどを見ながら、この絵に勝てはしないかもしれないけど、見劣りしたくないという思いで見ていました。

 また、海外でのサイン会で知り合ったマジックの世界チャンピオンから聞いた話なのですが、チャンピオンが、幼いころ一緒にマジックを始めた幼馴染がいたそうです。でも大人になり離れてしまい疎遠になってしまっていました。時が経ち、チャンピオンが、マジックの大会の決勝戦に進んでいくと、なんとそこで戦った人がその幼馴染だったそうです。世界中でファンがいて、ずっと愛されているマジックならではの素敵な話だと思いました。

 Q.今回の依頼を引き受けて、よかったことはありますか?

 絵柄自体がカッコいい寄りのテイストで描いたので、そういう意味では新境地の経験でした。かわいいだけじゃなくて、カッコいい作品も描いていこうかなと思えた作品になりました。特に、今回は線をあえて荒々しく描いています。これもカッコよさを意識してのことで、こういうテイストでもいい絵になったので、これからもチャレンジしていきたいなと思いました。

 Q.最後に、ファンにメッセージをいただけますか?

 画にすべてを込めたつもりなので、イラストを楽しんでくれるとうれしいです。「こういうアレンジをしてきたか」とか「自分だったらこう描くな」など想像しながら見てもらえると嬉しいです。

 <さいとうなおき先生 プロフィール>

山形県出身。多摩美術大学グラフィックデザイン学科入学・卒業。コナミデジタルエンタテインメントを経て、現在はフリーランスでイラストレーターとして活動。数々のカードゲームのイラストを担当。

YouTuberとして、イラストに役立つ知識やテクニックを発信するクリエイター活動も行っている。