2021年10月4日 16:30

神戸市が地域と取り組む子どものセーフティネット こども・若者ケアラー同士の交流・情報交換の場「ふぅの広場」2021年10月9日(土)開設決定

~ 6月に開設の相談・支援窓口には、合計85件の相談 ~

神戸市は、こども・若者ケアラー同士の交流・情報交換の居場所づくり、『ふぅのひろば』を2021年10月9日(土)にオープンいたしました。気軽に集えて、交流・情報交換ができる(月1回程度)場として、これからも子どもの成長過程を通して切れ目のない支援を実施し、子育てしやすい環境づくりに取り組んでいきます。

 神戸市では、喫緊の課題として、保育の受け皿を確保するための多様な対策を講じたことが功を奏し、令和3年度の待機児童数は過去最少の11人となりました。このような全児童を対象とした施策だけではなく、令和3年度に新設した「こども未来担当局長」の所管事務に「孤独・孤立」を位置付け、子育て、福祉・健康、教育等の施策を進める際、孤独や孤立という切り口からも検証して、必要な支援策を市役所一丸となって検討する仕組みづくりを進めています。8月19日には坂本哲志孤独・孤立対策担当大臣にも出席いただき、「第5回 孤独・孤立に関するフォーラム」が神戸市で開催されました。

今回は、神戸市が官民連携で取り組むセーフティネットとなる支援を紹介します。また、ご取材ご希望等ありましたら、ご連絡いただけますようお願いいたします。

全国初の窓口設置 家族のケアやお世話をするこどもたちを支え、こども・若者らしい生活を支援

 令和3年6月1日に、「*こども・若者ケアラー」当事者や、関係者からの相談を受け付ける相談・支援窓口を、全国で初めて設置しました。電話・メール・面談等により相談を受け付けており、9月24日までに合計85件の相談がありました。その中で、具体的な支援の検討を開始しているケースも、32件あり、本人のケア状況を把握し、家族へのアプローチ、介護保険・障害サービスの活用などの個別の調整・支援を進めています。

さらに、10月からは、気軽に集えて、交流・情報交換できる『ふぅのひろば』を新たにオープンし(月1回程度)、こども・若者ケアラー同士の交流・情報交換のための居場所づくりを進めます。

*「こども・若者ケアラー」とは、障がいや病気のある家族、幼いきょうだいなど、ケアを必要とする人がいるために、本来大人が担うと想定されているような家事や家族の世話などを日常的に行っている子どもや若者のことです。

コロナに負けない!8月上旬に事業開始!神戸企業などの支援・ふるさと納税で、子育て世帯に食品を提供

 新型コロナウイルス感染症の影響で、生活が厳しい状況になるなど、子どもの育ちをめぐる環境は大きく変化しています。このような状況下で、企業から無償で提供いただいた食品等やふるさと納税により募った寄付金により購入した食品や洗剤等の生活用品を、生活が苦しい子育て世帯に無償提供する取り組みを、8月から始めています。各区12か所の食支援団体より食支援を開始しており,8月の提供実績は延べ約830世帯でした。現時点で,16社の食品等提供企業から令和4年3月末までに約14万個と,多くの食品等の提供のお申し出をいただいています。今後は,食品等の提供をきっかけとし,子育て世帯との関係を徐々に構築しながら,支援を要する子育て世帯を地域や行政等への支援につなげていきたいと考えています。

地域で見守る教室開校!学習サポートを必要とする子どもたちへ、地域で学習支援・居場所づくりを

 神戸市では、子どもたちへの学習支援として、居場所づくりを主目的とするものや学童保育利用者を対象とするもの、福祉事務所から支援を受ける家庭の子どもを対象とするものといった様々な取り組みを実施しています。また、文化センターなどの公共施設を活用した無料学習スペースを設置し、子どもたちの学習をサポートする取り組みも行っています。
 中でも、新型コロナウイルスによる休校期間の長期化を受けて、経済的な事情や、不登校・長期入院による学力格差が懸念される中学生等を対象として昨年6月から実施したリモート型学習支援においては、大学生や地域住民、企業などから「子どもたちのために何かしたい」という声を多数いただきました。そこで、新たに、子どもたちを応援したいという大学生、地域住民、企業をつなぎ、地域の学習支援活動を支援することで、経済的な事情等で学習機会が十分に得られていない中学生に対し受験も視野に入れた学習支援を提供する取り組みを実施します。
 大学生、地域住民には、有償ボランティア講師や運営スタッフとして、企業には就職イメージ創出のため社員派遣という形で参画していただきます。子どもたちを応援したいという皆様の思いをつなぎ、地域の学習支援活動を支援することで、地域が一体となって子どもたちを支えていければと考えています。