神戸は言わずと知れた“坂のまち”。異国情緒あふれる街並みと海・山をつなぐ坂道は、古くから人々を魅了してきました。山から海へ一直線に伸びる坂道や、坂を登って振り返ったら開ける絶景が自慢な坂など、推し坂・映え坂・おもしろ坂がたくさん!最近、その坂道が再び注目を集めています。
絶景、勾配、坂への愛…あらゆる“角度”から、神戸の坂の魅力を再発見する絶好のタイミングです。
神戸ならではの魅力を感じるスポットとして、今年度期間限定で活動している「坂アンバサダー」と併せてご紹介いたします。
■代表的な坂
① 北野坂(中央区)
・各線三宮駅から北野異人館街へまっすぐ北へ向かう、神戸でもっとも有名な坂です。
・おしゃれなカフェやレストラン、雑貨店などが集う神戸の代表的な観光スポットであり、夜には街路樹のイルミネーションが美しく光ります。
・異国情緒が残る周辺エリアには「ハンター坂」「トーマス坂」など、ゆかりのある外国人の名前が付く坂も多く存在します。
![]() |
![]() |
② 地獄坂(灘区)
・阪急王子公園駅から神戸高校の正門へつながる坂です。神戸高校は作家・村上春樹さんの母校であり、この坂はエッセイ『辺境・近境』にも登場します。
・名前通りのキツい坂で、登校時に上るだけでなく、運動系の部活動のトレーニング場ともなっています。
・下校時には、海まで一直線の神戸らしい爽やかな風景が楽しめます。
・神戸高校を挟んで反対側の坂道は「ロマンス坂」と言われており、こちらはカップルが多く通るためその名が付いたうです。どちらも正門にある地図にしっかりと名前が掲載されています。
③ 愛徳坂(垂水区)
・急な坂を登り切って振り返ると、眼下に神戸の街並みと瀬戸内海の絶景が広がる、市内でも屈指の“景色が良い坂”です。
・学校法人愛徳学園の横を通っていることが愛称の由来であり、生徒や地域の皆さんに愛されています。
・その眺望の良さから、ミュージックビデオやCMの撮影場所にも使われています。

■推し坂紹介
①恋訪坂(こいのおとずれざか)(長田区) 【推しポイント】宝探し感
・普通の道路はアスファルト舗装が多いですが、傾斜の強い坂道だとアスファルトを押し固めることができないため、より頑丈なコンクリート舗装になります。
・その際、すべり止めのために付けられるのがこの坂にもある○印。○印は傾斜がすごい坂の証です。
・少し急なだけでなんの変哲もないように見える坂ではと思いきや…実は、この○印の中に1つだけハート印が隠れています!!
・もしかしたら自分だけがハート印の場所を知っているかもしれないという優越感、そして小学校の近くということもあって子どもが元気に遊ぶ声が聞こえてくるのもなんだかドラマチックに感じます。
・もうひとつ、この坂の見どころは登ったあとに振り返った風景です。坂道を下った先に登り坂が続き、まるでジェットコースターのようです。
![]() |
![]() |
②たぬき坂(須磨区) 【推しポイント】ベンチから見える景色
・山陽須磨駅からほど近く、住宅地につながる細い坂です。
・写真でも分かるように、駅のホームから見る坂は階段に見間違えるくらい急です。
・坂のベンチに座ると、駅のホームと海が見えて、神戸らしい、情緒あふれる景色が広がります。
・たぬき坂という名前も相まって、なんだか心落ち着くのんびりとした空気が流れます。
・ちなみに「たぬき坂」の名前の由来はよく分かっていないのですが、隣にある「きつね坂」と対比させたものと思われます。この辺りには坂好きの方がいたのか、面白い名前がついている坂が多くあります。
![]() |
![]() |
※フォトコンテスト作品 ※フォトコンテスト作品
③石井五十段(兵庫区) 【推しポイント】急傾斜
・神戸を代表する版画家・川西英氏が『神戸百景』にも描いた階段です。坂好きが集まるイベントでは、この階段を推し階段として紹介する人が大変多く、「階段好きの聖地」という声もありました。
・写真でも分かるようにかなり急ですが、登り始めれば思わず笑ってしまうほど。左側にも階段がありますが、右側にも謎のミニ階段があります。階段の親子みたいでかわいいです。
・「五十段」という名前ですが、実際の段数は54段という曖昧さも魅力です。

※フォトコンテスト作品
■坂アンバサダー
・神戸市が全国から募集・任命した、神戸の「坂」の広報や活性化のための活動を行う、個性豊かな5組。
※2026年2月まで活動中

(左端)自転車修理販売店 自転車好房ラルプデュエズさん
ポタリング(自転車でのお散歩)を開催。サイクリスト向けの神戸市激坂マップを作成中。
(左から2人目)学生兼ライター 青島ほなみさん
神戸市内の坂の魅力をアイドルと発信するWebマガジン「神戸スキップ坂」を連載。
(中央)トレイルランナー 川地 智之さん
毎週水曜の夜に、みんなで坂道を巡るウォーキング・ランニングイベント「坂道クラブ」を開催。Facebookグループ「坂のまち神戸ファミリー」運営。noteでの情報発信「神戸「坂アンバサダー」のひとりごと」。
(右から2人目)シンガーソングライター オカダユータさん
音楽と坂の魅力を発信する地域密着型イベント「坂の上のジャンボリー」を開催。各種SNSでの坂の魅力発信「坂道さんぽ」。
(右端)インフルエンサー ひよりさん/台湾出身
まち歩きイベント「坂道散策」を開催。Instagramでの情報発信「#ひよりの推し坂」。
(参考)神戸の地理的な特徴
・市内に広がる六甲山系の南側は、海から山への距離が近いです。例えば、海岸部のメリケンパークから展望台があるビーナスブリッジまでの距離は、わずか約2キロメートル。高低差が大きいです。
・人口100万人以上で、かつ海の近くに六甲山を超える標高の山がある都市としては、神戸市のほかに仙台市、広島市、福岡市があります。
・各市の最高峰の標高と市内海岸の直線距離を比較すると、神戸は海と山の距離が際立って近く、急な勾配の坂道が生まれやすいことがわかります。
神戸市:最高峰 931メートル、距離 7キロ
仙台市:最高峰 1500メートル、距離 38キロ
広島市:最高峰 1050メートル、距離 14キロ
福岡市:最高峰 1055メートル、距離 17キロ






