“日本仕様”の物流ロボットで勝負 ー 株式会社Phoxter
2025.4.14 11:00
AIを活用した画像処理技術と自動搬送システムで、製造業や物流業の自動化・効率化を支援する株式会社Phoxter。
今回発表されたのは、同社初となる自社開発AMR(自律走行搬送ロボット)「Phoxter製AMR」である。
この夏からの販売開始を目指し、現在はプロトタイプを公開中だ。
これまで海外製AMRを中心に、日本国内の製造業・物流業100社以上に導入してきた実績とノウハウをベースに開発された本モデルは、国内ユーザーの“細かなニーズ”に対応できる柔軟な設計が特長である。
たとえば、コンベア搭載時の電源供給を標準装備としており、従来の海外製モデルでは個別対応が必要だった仕様にも、Phoxter製ではオプション選択によって容易に対応できるという。
もう一つの柱が、昨年から展開している「3Dパレットシャトル」だ。スタッカークレーンのような大型設備と比較して導入が容易で、かつ大幅なコスト削減が可能な点が評価されている。さらに、-25℃の冷凍倉庫にも対応しており、従来は自動化が難しかった冷凍食品業界にもソリューションを提供可能。パレット保管および搬送に対応しており、製造業・物流業の両業界からの引き合いが増加している。
AMRだけで2,000台を超える販売実績を誇る同社の強みは「提案力と実装力」にある。特に製造業向けの導入では、画像処理事業で培った知見を活かし、生産ラインとの連携を視野に入れたソリューションを提供している。
「“触って調整したい”という製造業の技術者の声にも応えられる、直感的で使いやすいインターフェースを今後さらに強化していきたい」と担当者は話す。ユーザーとの距離の近さが、Phoxterの開発思想の根幹にある。