“あれば便利”から“なくては困る”へ ー THK株式会社
2025.4.11 09:30
世界初の直線運動案内「LMガイド」を開発し、機械要素部品の製造・販売を手掛けるTHK株式会社。
同社が提案する次世代搬送ロボット「SIGNAS®」は、カメラ制御によって自律的に誘導される独自の仕組みを持つ。従来のAGVやAMRとは異なり、柔軟な環境対応力が強みだ。特に変化の多い物流現場に最適で、グレーチングや屋外のような不整地でも安定走行できる。
実際、他社製品がティーチングに半日かかるところ、SIGNAS®なら約40分で完了。導入時の負担が圧倒的に少ない。加えて、今回はAGF(屋外対応型)とOASIS(リフトアップ型)の2機種を展示。AGFは爪のカスタマイズが可能で、OASISは台車下に潜り込んで持ち上げる機能を持つ。
同社グループ内には専用のエンジニアリング部門があり、カスタマイズ対応力も高い。現場ごとの課題に応じた柔軟な設計が可能で、これが他社との差別化ポイントとなっている。
背景には2024年問題による人手不足と自動化の遅れがある。従来は「あれば便利」だった搬送ロボットが、今では「なくてはならない存在」に変わりつつある。THKは機械要素部品のトップメーカーとして知られるが、ユニット製品にも注力し、物流現場の変革に貢献している。