千葉県松戸市の冬の味覚・新松戸レモンを紹介

温暖化の影響!松戸でレモン 防カビ剤、ワックス不使用で皮まで美味しい!

千葉県松戸市は二十世紀梨の発祥の地として知られ、梨だけでなく枝豆、ねぎなど様々なブランド農産物が生産され、関東近郊に新鮮な食材を提供しています。そんな松戸市では国産レモンが20年以上前から栽培されており、防カビ剤、ワックス不使用で皮まで美味しい、国産ならではの新松戸レモンを紹介します。

20年間で約4倍!盛り上がる国産レモンが松戸市でも旬!

千葉県松戸市では20年以上前からレモンが栽培されており、この時期に旬を迎えます。様々な用途があり、栄養価が高いレモン。近年は「瀬戸内レモン」が話題となり九州や広島、関東でも栽培が広がっています。天候不順による外国産レモンの高騰を背景に国産レモンの需要が高まり生産量は過去20年間で4倍になっています。2018年には京都府でもレモンによる町おこしプロジェクトが始まりましたが、松戸市では20年以上前から栽培が行われています。

実は全国に先駆けて栽培されていた新松戸レモン

26年前に、当時運営していた園芸店で売れ残ったレモンの鉢植え3本を育てたのがきっかけとなった新松戸の農家、鵜殿さん。地産地消で需要もあり、市街地にある新松戸の畑でも栽培できる作物を探していたのがきっかけでした。日本では広島県に代表されるように、温暖な地域が適しているレモン栽培。鵜殿シトラスファームでは、マイヤーレモンという比較的寒さに強い品種を栽培しており、長い年月をかけて試行錯誤を繰り返した結果、いまや500本、年間3トンの収穫量にまで拡大。2018年にオープンしたばかりの直売所でも販売が始まり、今後は、5年以内に年間15トンの収穫を目指しています。

新松戸レモン(マイヤーレモン)の特徴

形  :丸っこく、小ぶりでライムと同じくらいのものから200gらいのものまで

味  :一般的なレモンに比べるみがあまろやかな味でほのかに甘い香り

収穫期:9~2月頃

★輸入品のほとんどに使用されている防カビ剤が不使用のため、皮まで安心して食べられます

試行錯誤20年!辿り着いた新松戸ならではのレモン栽培

台風や大雨が病気の原因になり、寒さに弱いレモン。鵜殿シトラスファームでは、20年以上の試行錯誤を経て、冷害で枯れるのをみこして倍の数を植栽し、寒さに耐えた成木に実った果実を収穫し販売しています。

皮まで安心して食べられるのが新松戸レモン

ほとんどの外国産のレモンに使われている防カビ剤・ワックスを一切使っておらず、香りの成分が多く含まれる皮まで安心して使えるため、はちみつ漬けやカクテルなど皮ごと使った食べ方がおすすめです。

作っている

鵜殿シトラスファーム

生まれも育ちも松戸市の鵜殿さん一家。みかんやライムなども栽培。26年前にレモンの鉢植えを始め、8年前から新松戸レモンの本格生産を開始。

鵜殿さんが感じる生産の難しさとやりがい

「代々、この地で農家を営んでいますが、温暖化が急激に進んでいると実感します。40年前では枯れてしまうような温州ミカンやオレンジも今では西日本の愛媛や広島と同じように松戸でも普通に収穫できます。寒さに弱いレモンの木を2011年に植えて育ててきましたが、気候の影響を見込んで想定する収穫量の倍の量を植えました。レモンに限らず育てている木は、ある程度大きくなると環境に適応してきますが、小さい木は冷たい風によって表面の皮が枯れてしまいます。レモンの本格生産は8年目を迎え、想定する収穫最盛量の1/3に達しようとしています。松戸の地で生産したレモンがさらに広まってほしいです。」

買えるところ

「MONPE(もんぺ)」

2018年9月に鵜殿さん一家がオープンさせた柑橘類直売所。レモンのほか、甘夏やみかんなど新松戸で生産された柑橘類を3月頃まで期間限定販売中。

住所:松戸市新松戸6-16

営業時間:10:00~17:00(月曜定休)

おすすめレシピ

■とっても簡単 レモン酢

レモン 1個半~2個、酢 お好みの酢250cc(どの酢でも大丈夫)、氷砂糖200グラム、保存瓶800~1000cc

1、レモンは塩またはブラシなどでよく洗い、1cmほどの厚みでスライスする

2、保存瓶に氷砂糖、レモンの順番で入れ、酢を注ぎ入れる

3、蓋をせず、レンジで500W1分20秒間温める

4、蓋を閉め、常温の日光が当たらない場所で1~2日置いて出来上がり

■寒い朝におすすめ簡単レモネード

果汁とシロップを混ぜ合わせ、水で割ればレモネード、お湯で割ればホットレモネード、炭酸ならレモンスカッシュと使い方いろいろ。メープルシロップを使うのがポイント。ほてった身体も一気にリフレッシュできます。

お湯で割るホットレモネードは寒い朝におすすめです。

レモン果汁 100cc(レモン2~3個)、シロップはグラニュー糖と水、同じ分量を鍋で溶かし冷ましたもの 50cc

1、レモン果汁とシロップを2対1で、よく混ぜ合わせる。子どもにはシロップを多めにすると飲みやすい。

2、1を3倍くらいのお好みの濃さで希釈して完成

※1の原液は生レモン果汁を使っているので使い切りがおすすめ。半日~1日はとっておけます。

■レモンハイ

グラスに氷とウオッカもしくはジンとともにレモン果汁を入れて炭酸で割るだけで自家製カクテルの完成。新松戸レモンなら皮ごと果実も入れて味わえます。