自分の平熱、知っていますか?【体温計に関する意識・実態調査2021】

ウィズコロナ時代において、マスクとともに身近になったのが体温計ではないでしょうか。

少し前までは「体調がすぐれないときだけ検温する」という人がほとんどだったのではないかと思います。そんな体温計ですが、今では「接触」「非接触」や「予測」「実測」など、そのバリエーションも増えており、それぞれの特徴に合わせて使い方に注意が必要です。

 

タニタでは全国の15-69歳の男女1000人を対象に、2021年3月11日から15日の5日間、インターネットリサーチによる体温計についての意識調査を行いました。その結果、コロナ下で検温する頻度が増える一方で、検温にまつわる課題が浮き彫りに。調査結果の詳細をリポートします。

 

 

「体温計に関する意識・実態調査2021」の詳細はこちら
https://www.tanita.co.jp/cms/press/pdf/2021/thermometer_research.pdf

 

コロナ禍以降、検温頻度が増加傾向。しかしその頻度は「ほぼ毎日」は2割、「月に1日以下」は4割

新型コロナウイルス感染症拡大を受けて、検温をする機会が変化した人はどのくらいいるのでしょうか? アンケートによると「非常に増えた」が35.6%、「やや増えた」が30.2%で、合計した『増えた(計)』は65.8%となりました。年代別にみると、『増えた(計)』と回答した人の割合は、10代(74.1%)と60代(71.1%)では7割を超えました。

 

 

コロナ禍以降、学校や企業などで、検温の有無についての調査や実際の検温を義務付けていることが多くなりました。多くの人が集まる施設では、検温して名前と体温を記入するところも。検温する機会が「増えた」背景には世の中的に「検温」が日常化したことが影響しているのかもしれません。

一方、検温の頻度については、「ほぼ毎日」は20.6%、「週に4~5日」は11.5%、「週に2~3日」は8.9%、「週に1日」は7.1%、「月に2~3日」は12.8%、「月に1日以下」は39.1%と、体温をほぼ毎日はかることを習慣にしている人は2割にとどまる結果に。さらに「週に1日以下」が過半数、「月に1日以下」は4割にのぼりました。先ほどの質問と合わせて考えると、外的要因で体温をはかる機会が「増えた」と考える人は増加しているものの、自主的な体温測定が毎日の体調管理の手段として定着している人はまだ少数派のようです。

 

 

約半数の人が「入店前の自動検温器でうまくはかれない」ことを経験

新型コロナウイルス感染症対策として行われている、飲食店や商業施設などの入口での検温。はじめは入店前に入り口で立ち止まることに少し違和感がありましたが、今ではもう当たり前の光景になりました。全回答者(1,000名)に入店前の検温に関する経験を聞いたところ、「検温器があるのに測定せずに入店したこと」では「あった」は22.2%、「検温器があるのに測定せずに入店する人を見たこと」が「あった」という回答は41.1%となりました。入口での検温を入店ルールとしているところが増えていますが、ひょっとしたら検温が入店前の単なるセレモニーになっている可能性も。実は私も以前「通り過ぎたあとに検温器があることに気づいた」ということがあります。「通り過ぎちゃったし、まあいいか」ではなく、3歩後ずさりしてしっかり検温する勇気を持ちましょう。その3歩が、自分や周囲を守ることにつながります。

 

 

また、実際に検温をする場面において、「自動検温器でうまくはかれないこと」が「あった」は49.4%、「平熱より低い温度が表示されたこと」では「あった」という回答が64.2%となりました。この「正しく検温できていない可能性」については、検温する場所の室温が原因の可能性があります。というのも、体温計や検温機器によって「使用可能な室温範囲」が決められていて、外気に近い入り口付近だと、とくに夏場や冬は正しく検温できないことがあるからです。だからこそ、自身の日頃の検温が大切なのです。

 

自身の“平熱”は何度? 「36.5度」が最多回答、36.0度~36.5度に7割の回答が集中し、平均は36.2度

自分の平熱って分かりますか? 「なんとなくこのくらいかな」という目安はあるものの、ずばりこの範囲、と回答できる人はどのくらいいるのでしょうか。全回答者(1,000名)に自身の“平熱”は何度か聞いたところ、「36.5度」(20.2%)に最も多くの回答が、続いて「36.0度」(15.1%)や「36.3度」(12.6%)、「36.2度」(10.6%)にも回答が集まり、その平均は36.2度でした。自身が平熱状態にあると考える体温は36.0度~36.5度とした人が全体の69.1%となり、この温度帯に回答が集中しました。

 

 

日本人の平熱の平均値は36.89度といわれていますが、平熱には個人差があります。さらに “平熱”は、年齢や季節、時間帯ごとにも変化しています。アンケートによると「起床時の体温は平常時より低くなること」の認知率は約6割、「測定する部位によって体温が異なること」の認知率は6割半という結果でした。

 

 

一般的には、早朝の寝ているときがもっとも体温が低く、午後2時~5時くらいがもっとも高いとされてます。さらに、わき、耳、口中など、はかる部位によっても平熱は異なります。自身の平熱を知るためにも普段からこまめにはかり、正しい検温を心がけましょう。

 

<調査概要>

調査対象:ネットエイジアリサーチのインターネットモニター会員を母集団とする全国の15歳-69歳の男女

調査期間:2021年3月11日-3月15日

調査方法:インターネット調査

調査地域:全国

有効回答数:1,000サンプル

実施機関:ネットエイジア株式会社

 

 

Text:難波みなみ