【日本生協連 新年記者会見ハイライト】エシカル消費対応商品や「DX-CO・OPプロジェクト」の進捗を発表

●エシカル消費対応商品の22年度供給高(売上高)が推計2,169億円(前年比106.5%)に ●「DX-CO・OPプロジェクト」:各取り組みの検証結果をもとに地域生協での導入が拡大

日本生活協同組合連合会(略称:日本生協連、代表理事会長:土屋敏夫)は、全国生協の事業概況と今後の活動方針について発表いたします。また、生協の横断的な取り組みである「DX-COOPプロジェクト」の進捗と新たな施策、コープ商品事業の注力分野である「エシカル消費対応商品」の進捗等も併せてご報告いたします。

  • ●全国生協で実施している「くらし応援全国キャンペーン」が好調なスタート(期間:231月~3月)

ロシアによるウクライナ侵攻、急激な円安・値上げ、原料逼迫など、世界的に先を見通せない状況下、商品の大幅値上げが家計に影響を及ぼしています。全国の生協で「組合員の生活」を一丸となって支え、コープ商品の「利用しやすい価格」と「品質」をあらためてご紹介し、組合員のくらしに最大限お役立ちすることを目指す「くらし応援全国キャンペーン」を実施しています。全国の生協店舗では、売り場でPOPやのぼりを配置し、統一ロゴを活用しています。
キャンペーンは地域によって差はありますが、豆腐・ちくわ・納豆・牛乳などの日配品が好調です。業態別では店舗のほうが販促ツールが目立つこともあり、より良い実績となっています。

 

(左から)コープさっぽろの店舗の様子、コープデリ連合会の宅配チラシ

エシカル消費の取り組み状況

●日本生協連と全国生協でエシカル消費の取り組みを強化

日本生協連は、持続可能な生産と消費のために、エシカル消費対応商品の開発や認知向上に取り組んでいます。全国の生協でも、エシカル消費対応商品に関するキャンペーンの実施や、組合員への学習活動・イベントを通じて、エシカル消費や持続可能な社会に関する理解を促進しています。

2021年度には59生協(前年40生協)が、SDGs・エシカル消費・気候変動関連の学習活動を行い、44生協(前年33生協)がイベントや体験活動を実施しています。

エシカルキャンペーン エシカル伝道師「まさお」
キャラクターを作成 おかやまコープHPより

「エシカル消費対応商品」の進捗状況

  • ●エシカル消費対応商品の22年度供給高(売上高)が推計2,169億円*(前年比106.5%)に

2022年度のコープ商品のエシカル消費対応商品の供給金額(売上高)は前年比106.5%となる2,169億円となりました。既存商品の容器包装問題への対応が進み、エコマーク認定商品(前年比185%)とFSC認証商品(前年比119%)の供給金額が伸長しているほか、ふっくらしらす干しのMEL認証化で大きく伸長しています。

*組合員供給価格ベースの推計値、10月までの供給状況から単純推計

2022年度の主な取り組み】

「コープサステナブル」シリーズが伸長

「コープサステナブル」シリーズは「海の資源を守る」「森の資源を守る」「Organic」の3テーマに加えて、「リサイクル材使用」シリーズを新たに追加し、再生PET使用つめかえボトルを配置しました。22年度末の品目数は195品(前年比+68品)、供給高は推計174億円*(前年比116.9%)を見込んでいます。
*組合員供給価格ベースの推計値、10月までの供給状況から単純推計

②プラスチック問題対応を加速

PET飲料販売数3位の「COOP ただの炭酸水」の再生PETボトル化などを進め、トマトジュースや食用油などで紙容器品を発売するなど、プラスチック問題対応を加速しています。また、再生・植物由来プラスチックへの切り替え商品は、2022年度内に280品増加し792品に到達しました。

DX-COOPプロジェクト」の進捗状況

  • ●検証結果をもとに順調に導入を促進。新たな取り組みも実施予定

DX-COOPプロジェクト」は、日本生協連が、生活協同組合コープ東北サンネット事業連合、コープデリ生活協同組合連合会、生活協同組合東海コープ事業連合と4者共同で組合員の新しいくらしの実現を目指す、生協の横断的な取り組みです。20214月から、同プロジェクトを推進するために3つの連合会下での検証を行い、成果が確認できた取り組みから順次、日本生協連を通じて全国の生協へ導入を進めていくとともに、新たな取り組みも検討しています。

ご参考:2021225日発表ニュースリリース
組合員の新しいくらしの実現を目指す、生協の横断的な取り組み「DX-CO・OPプロジェクト」本格始動
https://jccu.coop/info/newsrelease/2021/20210225_01.html

2022年度の主な取り組み】

 レシピから注文できるWebサービス「コープシェフ」の進捗

お好みのレシピをタップすると、レシピに使われている食材を注文できるWebサービス「コープシェフ」は、当初はみやぎ生活協同組合のみのスタートでしたが、現在は生活協同組合コープ東北サンネット事業連合、生活協同組合連合会コープ中国四国事業連合、生活協同組合コープ北陸事業連合、生活協同組合連合会東海コープ事業連合の4事業連合21県で導入しており、その他の生協でも導入にむけて具体的な検討を進めています。
今後は他サービス(クイック注文)との連携やサービス改善(商品軸でレシピを見せる機能追加)を検討しています。

 

②最大1週間分の献立を自動で作成する「こんだてアシスト」

ワンタップで家族構成・好み・栄養などを考慮した最大1週間分の献立を自動で作成し、必要な材料が表示され手間なく宅配注文ができるサービスです。20214月にコープこうべでリリースされ、現在も運用を継続しています。コープデリ連合会でも導入に向け準備中です。今後も導入生協の拡大を目指すとともに、利用者の増加に向けたサービス改善に取り組んでいきます。

 

③新しい時代の新しいつながりづくりをサポートするデジタルツールの実証実験を開始

生協の学びや交流の場づくりをデジタル化し、運営の効率化と、お知らせチャネルを広げ、組合員活動を知らない人たちとの接点をつくり、新たな参加を創出するデジタルツールの実証実験を、みやぎ生活協同組合、生活協同組合コープみらい、生活協同組合コープぎふで開始する予定です。
時間や場所に囚われず、企画者、場の運営者、呼びかけ人となり、つながることができる場を作ります。同じ価値観を共有した人たちがつながって、くらしと地域を少しずつ良いものに変化させ、共通の思いでつながることをサポートするデジタルツールです。ツールを通じて、若者など、生協と接点が少ない人たちとも、生協とつながり、新たな流動的なコミュニティづくりを目指します。

今後も既存の取り組みの検証を続け、導入を促進していくとともに、新たな施策にも取り組み、組合員の新しいくらしの実現を目指します。