新型“水光”栽培システム「AN」を販売開始

三菱ケミカル株式会社のグループ会社である、三菱ケミカルアグリドリーム株式会社は、新型“水光”栽培システム「AN」(Agriculture Next、以下「AN」)の販売を11月より開始することをお知らせいたします。


ANで収穫されたリーフレタス(重量450g超)

ANは、株式会社クレオテクノロジー(本社:埼玉県比企郡、社長:三宅 泰正)と共同研究を行い、千葉大学大学院・丸尾達教授監修のもと開発した、農業用ハウスを利用した完全人工光型植物工場です。定植した苗が栽培室内を自動で循環しながら成長し、作業者が栽培室内に入らずに収穫まで行うことができるシステムとすることで、作業者の負担や異物の混入リスクを低減しました。また、栽培室内の光や気流を制御することで、業務・加工用にも対応可能な高品質で丈夫なリーフレタスを生産することができ、従来の当社完全人工光型植物工場と比較して約3倍にあたる300g/株以上のリーフレタスを播種後45日程度で収穫することが可能となります。

近年、集中豪雨や大型台風の頻発により日本農業は大きな被害を受けており、自然環境の影響を受けない植物工場は農産物の安定供給の手段として注目を集めています。また、単身世帯や共働き世帯の増加など社会構造の変化により外食・中食の需要が伸びており、その加工業者から安定した品質で、細菌や異物が少なく洗浄等の手間がからない野菜へのニーズが増加していることも、植物工場の期待を高めています。一方で、従来の植物工場の野菜は業務・加工用としては価格や品質面でのハードルも高く、栽培者は持続可能な経営の実現という大きな課題を抱えています。

ANは、需要に沿った高品質な野菜を収穫できることをコンセプトとして、徹底した生産原価圧縮や栽培効率の向上を実現させた新製品です。今後、MCADでは国内外でのANの販売促進を通じ、「儲かる農業経営」の普及を推進して参ります。

【ご参考:MCADについて】
MCADは1951年に国内で初めて農業ビニールフィルムを販売開始しました。MCADの農業ビニールフィルムは日本全国で使用されており、長期展張フィルムにおいては現在国内トップシェアを誇っています。また、植物工場についても、苗専用人工光装置「苗テラスTM」や葉物専用水耕栽培「ナッパーランドTM」を組み合わせた太陽光利用型植物工場で全国120か所、中国25か所と多くの販売実績があります。


苗専用人工光装置「苗テラスTM」


葉物専用水耕栽培「ナッパーランドTM」

<本件に関するメディアからのお問い合わせ先>
株式会社三菱ケミカルホールディングス
広報・IR室 TEL 03-6748-7140
三菱ケミカルアグリドリーム株式会社
植物工場営業部 TEL 03-3279-3704