メーター点検のDX化を支援するサービスソリューション「hakaru.ai(ハカルエーアイ) byGMO」

メーターを1つずつ目視で確認し、手書きで数値を台帳に記載、パソコンでその数値をデータ入力するといった一連の業務を効率化

世界で最上位の電子認証局を運営する「GlobalSign」ブランドを通して展開するトラストサービスを基盤に、「電子印鑑GMOサイン」等を運営する、GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社のさまざまな事業についてニュースレターを通じてご紹介いたします。

① 2019年サービスローンチ、サービス開発の経緯とエピソード
② ビルメンテナンス業界の現状(人材不足、高齢化、DX化の遅れ)
③ 製造業界の現状(人材不足、高齢化)
④ 競合サービスとの違い、GMOグループとしての強み
⑤ 2023年下期より黒字化見込み、導入企業の声とこれから

【参考】GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社について

 ・会社概要

GMOグローバルサイン・HDは、世界で5社しかないグローバルでシェアを持つ電子認証局の中で唯一の国産認証局「Global Sign」を保有するIT企業です。政府関連機関・大手企業をはじめ世界各国の企業・団体に電子証明書を導入しています。
また法人11万社以上のサーバー運用実績、約6,800社の国内販売パートナーを有する老舗ホスティング事業者として25年以上の実績があります。

※本件に関するご取材、担当者インタビュー等につきましては、下記「報道関係者からのお問い合わせ先」までご連絡ください。

メーター点検のDX化を支援するサービスソリューション「hakaru.ai(ハカルエーアイ) byGMO」

hakaru.ai(ハカルエーアイ)byGMOとは…

メーターを1つずつ目視で確認し、手書きで数値を台帳に記載、パソコンでその数値をデータ入力する……といった一連の業務を、効率化するサービス。
スマホアプリでメーターを撮影するだけで、AIで画像認識・数値を読み取り、自動で台帳記録を完了する、メーター点検業務のDX化を支援するためのサービス。導入により、時間・手間・ミスを削減。国内大手製造業・ビル管理会社様が利用している。

スマートフォンでメーターをパシャリと撮影するだけで、
画像をAIで解析して数値データをWeb台帳に自動で記録できます。

初期設定は、個々のメーターを認識するQRコードを、プリントして貼るだけ。
現場の稼働を停止させずに導入することが可能です。

① 2019年サービスローンチ、サービス開発の経緯とエピソード

hakaru.ai 事業責任者に聞きました!
GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社
企画開発部 AI・IoTグループ
チーフ 末舛 仁史(スエマス・ヒトシ)

そもそもサービスローンチには反対!?発想の転換でサービス化

 2016年頃からGMOインターネットグループとして、AIやIoT分野への参入を模索する動きがあり、独自の技術を活かしてどのようなサービスが実現できるかの検討が始まりました。当社の画像解析の技術を展示会にて見かけた、半導体メーカー様からのお声がけで、製造工場内のDX化に役立てられないかというアイディアが2017年末頃に生まれました。
 当初は、“固定ネットワークカメラの設置による完全無人化を実現できるメーター点検サービス”の設計を試みましたが、導入コストや設置環境に関するハードルが高くなることから、“低コストで汎用性の高いサービス”とするために、スマホを活用するサービスへとシフトし、開発を進めました。開発途中にはGPS等の活用も検討しましたが、より使いやすく低コストを実現するために、QRコードをメーターに貼り、スマホアプリで写真を撮るというシンプルな設計を採用しました。
 ニーズの高い業界の各種メーターに対応すべく、メーターを大量に購入していろいろな角度からスマホで写真を撮ったり、メーターを見かけると写真を撮るなどをチームメンバーで日常的に行い、さまざまな環境下での画像を認識できるように学習データを収集し、AIの精度を高めました。
 2018年夏にβ版をローンチしましたが、当初の想定の完全無人化(現場に行かなくてもメーター点検できる)が実現しないのに、このサービスの需要があるのだろうか?とサービスのローンチには疑問を感じておりました。しかし、約50社にご利用いただきさまざまなニーズを吸い上げたところ、完全無人化を望む声よりも、“人的作業(従来は検針結果を手入力)によるミスを削減したい”や“点検の証跡を残したい”など、ご利用いただいたビルメンテナンス業や製造業の現場だからこそのお声を多数頂戴し、サービスを改良し、2019年1月にローンチが実現しました。

〔hakaru.aiで対応する各種メーター〕

          

  各種アナログメーター   アナログパネルメーター(β)   各種デジタルメーター

        

    回転式メーター        水道メーター        横目盛マノメーター(β)

サービスローンチ後も苦労の連続

 メーター点検の省力化やデジタル化に関して、ビルメンテナンス業や製造業からのニーズが高いということがわかりましたが、β版をご提供した当時は、業界知識が乏しく、まだまだ使えるサービスにはなっていなかったかなと思います。β版をテスト評価していただいた企業様は約50社でしたが、2019年のサービスローンチ時に有料版を継続利用いただけたのはわずか5、6社でした。
ニーズの高い業界は判明しましたが、特定の業界向けのサービス開発の実績が少なく、ご利用いただく業界のニーズに合ったサービスの質の向上に時間がかかりました。
 さらにビルメンテナンス業界や製造業はDX化が遅れている業界でもあり、デジタルサービスの導入事例が少なく導入障壁が高いと実感しました。しかし、2020年の後半くらいから、働き方改革の影響やhakaru.aiのサービスの認知や導入例が増えたことにより、問い合わせが増えてきたと感じています。

「hakaru.ai(ハカルエーアイ)byGMO」のサービス詳細については、下記をご参照ください。

 サービス紹介動画(https://youtu.be/IaAiGXtH07o
 導入事例(https://www.hakaru.ai/case/
  ・ローム株式会社(電子部品メーカー)
  ・関電ファシリティーズ株式会社(ビル管理・メンテナンス業)
  ・大成株式会社(ビルメンテナンス業・ファシリティマネジメント)
  ・オリックス・ファシリティーズ株式会社(総合ビル管理・メンテナンス業)
  ・JR東日本ビルテック株式会社(総合施設管理事業・エネルギーマネジメント事業)
  ・株式会社セイビ(ビルマネジメント、プロパティマネジメントほか、ビル総合管理事業)
  ・株式会社神戸製鋼所(高炉鉄鋼メーカー)

② ビルメンテナンス業界の現状(人材不足、高齢化、DX化の遅れ)

ビルメンテナンス業の困りごと

・2013年度調査以降、「現場従業員が集まりにくい」が継続してトップであり、最新の調査で最多の77.8%。
・現場従業員の若返りが図りにくい(高齢化)も常態化している。

出典:第52回実態調査報告書(ビルメンテナンス情報年鑑2022、全国ビルメンテナンス協会調べ)

・「既存の業務を効率化(ICT化等)」に取り組めている企業は全体の約2割に留まる。
出典:第50回実態調査報告書(ビルメンテナンス情報年鑑2020、全国ビルメンテナンス協会調べ)

約10年に渡り、ビルメンテナンス業界の問題として従業員確保の難しさが挙げられているが、
省力化のためのDX化には取り組めていない。

③ 製造業界の現状(人材不足、高齢化)

製造業の困りごと

・製造業の若年就業者は2002年には384万人であったのに対して、2020年には259万人にまで減少。

〔製造業における若年就業者(34歳以下)の推移〕

                  出典:経済産業省の『2021年版ものづくり白書』

・高齢就業者は増加傾向にあり、2002年には58万人であったのに対して、2020年には92万人にまで増加。

〔製造業における高齢就業者(65歳以上)の推移〕

                       出典:経済産業省の『2021年版ものづくり白書』

④ 競合サービスとの違い、GMOグループとしての強み

シンプルで使いやすく!スマホアプリの使いやすさにこだわり

 類似サービスとの違いは、簡単さ、スマホアプリの使いやすさです。GMOグループの強みを生かして、アプリの使いやすさにこだわっており、熟練者でないアルバイトの方や高齢者の方でも「スマホで撮るだけ」で検針ができる、誰でも使えるサービスになっています。初期費用も無料に設定し、“シンプルで使いやすい、低コストで導入できる”を実現しました。

API連携によりカスタム可能

 誰でも使いやすいサービスの実現のために、スマホアプリで撮影したデータが自動で記録されるWeb台帳もあえてカスタムではなく、シンプルな仕組みとし、低コストを実現しました。そのうえで、AIによる点検機能をAPIで提供することにより、導入企業様の既存システムに連携して活用できるようにし、導入企業より高評価をいただいております。

⑤ 2023年下期より黒字化の見込み、導入企業の声と「hakaru.ai」のこれから

業界の悩みを解決するサービスソリューションとして導入企業数は増加中

 コロナ禍の影響により、導入の検討を一時中止される企業様もありましたが、その状況は一旦落ち着き、契約社数も増加、2023年下期より事業単体での黒字化を見込んでいます。
 今後は世界的な潮流もあり、スマートメーターの検討が進むことになりますが、実際の導入にはコストなどの問題もあり、非常に時間がかかるのではないかと考えています。スマートメーターへの過渡期に求められるサービスとして、hakaru.aiは導入しやすい、今の時代に合ったちょうどよいサービスだと思います。
 導入いただいているビルメンテナンス企業様からは、人的ミスの削減につながっている、また製造業の企業様からは日常的な業務負担の軽減につながっているというお声をいただいております。
 今後は、さらに幅広い特殊なメーターへの対応や、メーター点検に限らず、固定カメラを活用した製造ラインのチェックや音、温度、状態の管理にも活用できるのではないかと、サービス拡充も模索しています。
GMOグループのデータや開発力を生かして、人がやらなくてはいけない作業領域で“人を助けるサービス”として進化していきたいと考えております。

【報道関係者からのお問い合わせ先】
GMOグローバルサイン・ホールディングス 広報事務局(共同ピーアール内)
担当:奥平、三井、伊藤
TEL:03-6260-4859 MAILgmogshd-pr@kyodo-pr.co.jp