GMOグローバルサイン・HDの“今”を伝えるニュースレターVol.34

GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:青山 満)は、日本発の最上位認証局「GlobalSign」を運営し、世界11か国の拠点から各国の政府機関や企業に電子認証や電子署名の技術を提供しています。

本ニュースレターでは、GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社の今をお伝えするため、主なトピックスをご紹介いたします。なお本件に関して、ご取材やインタビューをご希望の方は、下記お問い合わせ先までご連絡いただけますと幸いです。

TOPICS①量子時代の本格到来に備える
~PQC対応電子証明書の重要性とGMOグローバルサインの最新動向~

量子コンピューターの実用化が現実味を帯びる中、従来の暗号技術の安全性に警鐘が鳴らされています。こうした状況下で注目を集めているのが「PQC(Post-Quantum Cryptography:耐量子計算機暗号)」です。
量子コンピューターに関する開発競争が各社で加速しており、技術革新が期待されています。一方で、現在広く使用されているRSAやECCといった公開鍵暗号は、量子コンピューターの登場によって短時間で解読される可能性が高まり、インターネット上の通信や本人認証の根幹を揺るがしかねない深刻なリスクも伴っています。
こうしたリスクに対応するため、米国NIST(国立標準技術研究所)は、量子攻撃に耐性を持つ次世代暗号「PQC」の標準化を進め、2024年に3つのアルゴリズムをFIPS(Federal Information Processing Standards)として採用しました。

■電子証明書もPQC対応が急務に
電子証明書は、インターネット上での本人確認や通信の暗号化に不可欠な技術ですが、RSAやECCなど従来方式に依存している場合、量子攻撃に対する脆弱性が懸念されます。特に医療、金融、官公庁等の高機密分野では、数十年にわたるデータ保全が求められるため、耐量子性のある電子証明書の採用が急がれています。
GMOグローバルサインはこうした流れを受け、2025年5月よりPQC対応のテスト用電子証明書の発行を開始しました。採用している署名アルゴリズムはFIPS 204で正式採用されたML-DSAであり、階層型のプライベートCAによって発行されます。
量子コンピューターの進化は、従来の暗号インフラに対して抜本的な見直しを迫っています。NISTの標準化によって、PQCはすでに現実の選択肢となっています。電子証明書の分野においても、量子耐性のある署名アルゴリズムを採用し、安全な通信と本人確認の基盤を再構築することが必要となってきます。

本件に関する詳細はこちら:https://college.globalsign.com/blog/post_quantum_cryptography20250612/
AIによる要約動画はこちら:https://youtu.be/6zSfhjX6bYs

TOPICS②企業向けIDaaS「GMOトラスト・ログイン」、連携アプリ数8,000件・SAML
連携数370件を突破!

電子認証サービスを展開するGMOグローバルサイン株式会社(代表取締役社長:中條 一郎 以下、GMOグローバルサイン)が提供する企業向けシングルサインオンサービス(IDaaS)(※1)「GMOトラスト・ログイン」は、2025年5月21日(水)に、連携アプリ数8,000件、ひとつのIDで複数サービスに安全にアクセスできる仕組みであるSAML連携数370件を突破しました。この実績は、国内IDaaS市場においてトップクラスの連携数であり、企業のDX推進とセキュリティ強化を力強く支援しています。
(※1)クラウド上でIDとアクセス権限を一元管理できる認証サービスのこと

【連携拡大の背景】
 DX(デジタルトランスフォーメーション)の進展により、企業においてクラウドサービスや業務アプリケーションの活用は不可欠となりました。2024年時点で、大企業におけるSaaS(※2)導入率は74.1%(※3)に達し、CRMやビジネスチャット、人事・労務、経理など、さまざまなSaaSが社内で活用されています。一方で、それに伴いIDやパスワードの管理は複雑化し、管理ミスによる不正アクセスや情報漏洩のリスクも高まっています。こうした
課題に対し、「GMOトラスト・ログイン」はセキュリティ強化と利便性を両立できるIDaaSとして、連携アプリ数やSAML連携数の拡充を継続しています。
(※2)インターネット経由で利用できるクラウド型ソフトウェア
(※3)テックタッチ株式会社「【2024年版】大企業のSaaS活用に関する実態調査」2024年10月22日:
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000228.000048939.html

本件に関するニュースリリースはこちら https://www.gmogshd.com/news/news-15160


■IDaaSの導入メリット
①ID/アクセス管理の効率化
②利便性の向上と、パスワード使い回し防止によるセキュリティ向上を両立
③監査レポート作成にも利用できる!ログレポート機能を提供

本件に関する詳細はこちら https://trustlogin.com/idaas/

TOPICS③「Fortress Cybersecurity Award 2025」暗号技術部門を受賞 
- 長年の技術力と信頼が業界から高く評価いただきました –

GMO GlobalSign, Inc.(米国 マサチューセッツ州ボストン)は、Business Intelligence Groupが主催する「2025年 Fortress Cybersecurity Awards」において、暗号技術(Cryptography)部門の受賞企業に選ばれました。

本賞は、世界的に権威あるサイバーセキュリティ分野の表彰制度であり、単なるコンプライアンス遵守を超えて、イノベーションや実績、そして安全性の確立に取り組む企業に贈られます。GMOグローバルサインは、約30年にわたる暗号技術と公開鍵基盤(PKI)のリーダーシップにより、多様化するサイバー脅威からお客様のシステムとデータを守るソリューションを提供し続けている点が、業界から高く評価されました。

当社は、証明書ライフサイクル管理(CLM)をはじめとする自動化ソリューションを通じて、大規模かつ複雑化するデジタルトラストの課題に対応し、企業のセキュリティ強化とコンプライアンス維持を支援しています。
GMOグローバルサインCTOの唐澤は「Business Intelligence Groupからこのような評価をいただき、大変光栄です。今回の受賞は、暗号技術とPKIにおけるGMOグローバルサインの約30年にわたるリーダーシップを認めていただいたものです。現在、認証局業界では証明書の有効期間が短縮されるという大きな変化が進行しており、企業は大規模にデジタルトラストを管理するという新たな課題に直面しています。今回の受賞は、複雑化するサイバーセキュリティ環境の中で、私たちが常にお客様の安全性とコンプライアンスを支援し続けていることの証です。」と述べています。

また、Business Intelligence GroupのCEO、ラス・フォーディス氏は次のように述べました。
「今日、企業が直面する脅威の量と複雑さは、日々増しています。今年の受賞企業は、そうした状況に対応するだけでなく、業界をリードしています。私たちは、すべての人々の安全性を高めるシステムとソリューションを構築しているGMOグローバルサインの功績を称えたいと思います。」
今後も、最先端の技術と豊富な実績を基盤に、お客様の安全なオンライン活動を支える信頼のパートナーとして、さらなる価値創造に努めてまいります。

本件に関する詳細はこちら:https://www.globalsign.com/en/company/news-events/news/gmo-globalsign-receives-2025-fortress-cybersecurity-award-cryptography