キウイ! レモン! イチゴ!

晩秋から冬にかけて旬を迎える松戸産フルーツ!

「松戸のフルーツといえば?」と質問した場合、『梨』と回答する方が多いかもしれません(2020年8月にニュースレターを発行。文末URLを参照※1)。しかし、松戸では梨のほかにも、『ぶどう』や『ブルーベリー』、『いちじく』、『キウイ』、『レモン』、『イチゴ』など、年間を通じてさまざまなフルーツが生産されています。本号では、晩秋から冬にかけて旬を迎える『キウイ』、『レモン』、『イチゴ』にフォーカスを当て、直売所を構える生産者の皆様に「こだわり」や「フルーツの種類と特徴」、「今年度のフルーツの出来」などについて伺いました。


※1 https://www.pr-today.net/category/a00241/12835/
※2 掲載情報は2020年9月30日時点のものです。

加藤ぶどう園

今年のキウイはサイズも数も良し!
「追熟」で自分好みの味を追求

毎年おいしいぶどうが獲れることから、市内外問わずファンの多い加藤ぶどう園で、10月24日(土)から11月中旬まで『キウイ狩り』を楽しめます。約1,500坪のキウイ農園(ぶどうは約5,000坪)では、果肉がグリーンで最も馴染み深い『ヘイワード』、果肉が黄色で酸味がヘイワードより少なめの『イエロークイーン』、種の周りが赤い『レインボーレッド』の3種類が生産されています。近年は、酸味が控えめで糖度の高い『レインボーレッド』が人気で、すぐに売れてしまうそうです。
 キウイ狩りの醍醐味は、購入後に自宅で行う「追熟」です。もぎたては、ぶどうのように獲ったその場では食べられません。持ち帰ったキウイを、リンゴやバナナ、みかんなどの果物と一緒に袋に入れて密閉し、室内の比較的温かい場所に10日から2週間ほど置いて熟成を進行させます。熟したキウイからは、スーパーで購入できるものとは全く質の異なる甘味を堪能できるそう。「一緒に入れる果物によって風味がほんのり変わったり、追熟の期間によって酸味と甘味のバランスを調整できたり、自身の好みのキウイを追求できます。ぜひ体験してみてほしいです」(同園副園主・加藤正芳さん)。
 気になる今年のキウイの出来は「とてもよい」とのこと。多くの作物が長梅雨と日照不足の影響を受けたものの、キウイは耐病性や日照不足に強く、むしろ水分をたくさん吸収したからこそ実が大きくなり、数も多くできています。

 加藤ぶどう園は、もともと農家だったものの、先々代の時代に休耕地となった場所を再開拓し、1978年に誕生しました。当時は梨ブームの真っただ中。しかし、ほかの農園と同じことに取り組んでも仕方がなく、差別化が必要と考えていたところで目をつけたのがぶどうでした。
 果樹園経営は、樹木が育つまでに最低でも3年はかかるため、貯蓄と、なにより覚悟が必要です。また、変化への対応力も求められます。

新たな肥料や農法、農機具の出現や年々変動していく気候などを目の前に、絶えず改善に取り組んできた中で、ぶどうに加える新たな柱として採用されたのがキウイでした。「私たちはこれまで、“来年は今年以上のよいものをつくり、お客様に届けたい”という気持ちで続けてきました。これからも高い探求心とモチベーションで臨みます」と語る加藤ぶどう園の、今後の活躍に期待がふくらみます。

加藤ぶどう園では主に3種類のキウイを生産。左から『ヘイワード』、『イエロークイーン』、『レインボーレッド』。今年はサイズの出来が良好。ほぼ成長しきったため、収穫できる10月になっても大きさはそれほど変わらないとのこと。

●住所:松戸市金ケ作336-2

●電話番号:047-388-3578

●営業期間(キウイ狩り):10月24日(土)~11月中旬

●営業時間:10時~16時

●定休日:なし

●アクセス:新京成線「常盤平駅」北口から徒歩約15分

●WEBサイト:https://katobudoen.com/

 

MONPE(モンペ)

新名産「新松戸レモン」の直売所で
フレッシュ&農薬不使用の逸品を

新松戸エリアの幹線道路・けやき通り沿いに店を構え、レモン農家・鵜殿シトラスファームが経営する柑橘類直売所『MONPE』は、2018年9月にオープンし、今年で3年目を迎えました。同店では、鵜殿さんが生産するレモンのほか、ライムやみかんなど、新松戸産の新鮮な柑橘類を販売しています。毎年9月から翌年3月頃まで営業する、期間限定ショップです。
 鵜殿シトラスファームが生産するレモンの特徴のひとつは、農薬不使用※3または低農薬栽培を貫いていること(前者は全体の4割、後者が6割)。そのため、安心して皮まで食べられます。「農薬不使用や低農薬でつくれるのは、住宅街に圃場があるからこそ」と教えてくれたのは、生産者の鵜殿敏弘さんです。住宅街にあることのメリットのひとつは、“もらい散布”の回避です。近接する農家が農薬を散布した時に、風に乗ってこちらの土地に届いてしまうこと(農業用語で「ドリフト」)を避けられます。もうひとつは、極力農薬を使わない栽培を心掛けなければならない環境にあることです。「農薬の散布によって、周囲の住宅に迷惑をかけられない」という制約が、農薬不使用・低農薬栽培レモンの誕生につながったのです。
 今シーズンのレモンは、現時点でまだ小ぶりのものが多いですが、生産の本格化はまだこれから。いまのところ台風の影響もなく、実や木も傷んでいないとのこと。昨シーズンの収穫量7トン超えも期待できそうです。なお年間収穫量は、今後5年以内で15トンを目指しています。

 「寒くなってくるこれからの季節にぴったりなレモン料理は?」と鵜殿さんに質問したところ、オススメいただいたのは『鍋のレモン〆』でした。鍋料理(種類はなんでもよい)の〆をつくるときに、スライスしたレモンを入れてひと煮立ちさせると、さわやかな風味が加わり、あっという間に平らげてしまうそう。ぜひ、新松戸レモンでお試しください。

 

田中農園

住宅街に突如現れるビニールハウス
大粒で甘いイチゴを生産・直売

 もともとワケネギ農家だった田中農園が、およそ20年前に完熟イチゴの生産・直売をスタート。以来、完熟で大粒のイチゴに魅了された多くの人々が、直売期間中に直売所を訪れています。購入者自身が食べるだけでなく、贈答用として購入する人も多いそうです。
 住宅街にそびえる3つの大型ビニールハウスの敷地面積は約330坪。1シーズンの生産量は、およそ1トンです。しっかりとした食感で、甘みと酸味のバランスのよい『紅ほっぺ』と、穏やかな酸味とさっぱりとした甘さ、よい香りが特徴の「かおり野」の2種類を生産しています。
 取材をした9月下旬は、ちょうど苗をハウスに移動させる時期でした。生産者の田中さんは、「根付いてもらうためには、できるだけ気温が低い方がよい。このタイミングでちょうどそのような環境になってくれてありがたい」と、幸先の良さを喜んでいました。今後順調に生育し、12月に花が咲いたら、ビニールハウス内にミツバチ4,000匹を放ちます。そして、ミツバチたちにイチゴの受粉をしてもらい、果実が成るのを待ちます。
 今シーズンも、12月下旬から直売を開始し、翌5月初旬頃に終了する予定です。