建設現場から排出される廃プラのケミカルリサイクルを実証
環境省「令和 7 年度プラスチック資源循環に関する先進的社会実装モデル形成支援事業」 の実証事業が完了
2026.6.2 17:00
鹿島建設株式会社(会長兼社長:押味至一、以下「鹿島」)、株式会社竹中工務店(社長:丁野成人、以
下「竹中工務店」)、NIPPON EXPRESS ホールディングス株式会社(社長:堀切智)のグループ会社である
日本通運株式会社(社長:竹添進二郎、以下「日本通運」)、株式会社リファインバースグループ(社長:越智
晶、以下「リファインバース」)、株式会社あおぞら(社長:藤井邦彦、以下「あおぞら」)、三菱ケミカル株式会
社(社長:筑本学、以下「三菱ケミカル」)の 6 社は、環境省の公募事業「令和 7 年度プラスチック資源循環
に関する先進的社会実装モデル形成支援事業」として採択された「建設現場から排出される廃プラのケミカ
ルリサイクル実証事業」(以下「本事業」)を完了しました。
現状、建設現場から排出される廃プラスチック(以下、「建設系廃プラ」)の大部分は、熱回収(サーマルリ
カバリー)や焼却、埋立処分されているため、再資源化率を向上させることが課題となっています。そこで、
6 社は本事業にて、廃プラスチックを油化して再利用するケミカルリサイクル技術を建設系廃プラに適用す
る静脈系サプライチェーンを構築し、環境性および経済性の評価を行うとともに、建設系廃プラの再資源化
率向上と CO2排出量削減が可能であることを確認しました。

6 社の役割分担
【ケミカルリサイクル適用を想定した建設系廃プラの回収】
東京都内の新築工事現場 6 か所から排出された建設系廃プラを 55 トン回収し、油化に適するものを選別・集積後、油化原料に加工した上で再生油を製造し、データ収集を行いました。その結果、ケミカルリサイクルの対象となる建設系廃プラをステージ 1・2・3 と区分することができ、ステージ1・2 にあたる 35%の建設系廃プラがケミカルリサイクル可能であることが分かりました。また、ステージ 3 に合わせた技術対応や設備追加などにより、50%までケミカルリサイクルできることが示唆されました。

ケミカルリサイクルの対象となる建設系廃プラの区分と発生割合
【環境性・経済性の評価】
建設系廃プラへのケミカルリサイクル導入による環境性評価として、LCA(ライフサイクルアセスメント)※1による分析を実施しました。建設系廃プラのうち、ステージ 1・2 に区分されるものが再生油へと再資源化される「ケミカルリサイクル導入シナリオ」と、固形燃料(RPF)化による熱回収(サーマルリカバリー)が実施される「現状シナリオ」の 2 つのシナリオを対象に、実証事業で得られた実データに基づいて CO2 排出量を算定しました。その結果、建設系廃プラの 35%をケミカルリサイクルすることにより、現状シナリオと比較してシナリオ全体で CO2 排出量の総量を 15%削減でき、建設系廃プラの再資源化率向上と CO2 排出量削減を同時に達成したことを確認しました。

LCA による CO2 排出量の算出結果の比較
※1 製品の原材料調達から製造、流通、使用廃棄・リサイクルに至るまでの過程(ライフサイクル)における環境負荷を定量的に評価する手法
また、社会実装を想定した経済性評価の結果、立地や規模等の前提条件次第では、現状の産廃処理と同等程度のコストで実施できる可能性を確認しました。
【今後の展開】
6 社は今後、本実証で得た知見を活かし、プラスチック資源の有効活用に向けた取組みを推進するとともに、持続可能な社会の実現に向けて貢献してまいります。
(参考)
「建設現場から排出される廃プラのケミカルリサイクル実証事業」に着手 環境省「令和 7 年度プラスチック資源循環に関する先進的社会実装モデル形成支援事業」に採択
https://www.mcgc.com/news_release/02478.html
環境省ホームページ 「令和7年度プラスチック資源循環に関する先進的社会実装モデル形成支援事業の結果について」
https://www.env.go.jp/press/press_03934.html
