スマートシティ分野において、国・民間企業からの評価が高い注目の都市 加古川市 全国の課題解決実証フィールドに

~官民連携で日本・世界が抱える課題に挑戦中~

 兵庫県加古川市(市長:岡田康裕)では、2016年より「見守りカメラ事業」、「見守りサービス事業」をスタート。

2017年からは、スマートシティ(ICTを活用して地域課題を効率的に解決するまち)の実現に向けて、様々な取り組みを行ってきました。その先進的な取り組みが注目されるようになり、現在は民間企業などから実証協力依頼が多数届いています。

加古川市は、スマートシティ構想(※)に基づく各種実証を実施しながら、日本・世界の共通課題の解決に官民連携で取り組んでいます。

※スマートシティ構想: https://www.city.kakogawa.lg.jp/soshikikarasagasu/kikakubu/kikakubukohoka/smartcity/29446.html

 ◆これまでの実証の取り組み

【いつでもどこでもできるストレスフリーな行政手続きの実現】

▼給付金などのATM受取システム
 セブン銀行ATMで、市民がマイナンバーカードを活用した給付金などの受け取りを、安全かつ速やかに行えるシステムの構築と、関連する周辺環境の整備、本格導入に向けた実証を行っています。

実施主体:セブン銀行、セブン・ペイメントサービス、xID(クロスID)、両備システムズ
期間:2022年7月~(実証中)

【高齢者にやさしいまちづくり】

▼高齢者のQOL向上をめざす睡眠改善サービス
睡眠リズムを見える化するシート型の睡眠センサーを寝具の下に設置し、毎月取得した睡眠状況をレポートにして利用者に郵送した後、保健師・看護師より睡眠改善に資する生活習慣の改善指導を実施しました。  参加者からは、睡眠に関する驚きや安心の声、ケアマネジャーからは睡眠データの有用性に関する声をいただいています。実証成果や知見をもとに、高齢者だけでなくケアマネジャーの負担軽減や、取得した睡眠データの活用方法を、高齢者の健康管理や見守り支援にて検討しています。  

催眠センサー

実施主体:NTT PARAVITA株式会社、パラマウントベッド株式会社
対象:加古川市内の要支援認定者約10名
期間:2022年4~6月

▼高齢者などへの金銭管理支援サービス
 買い物アシスタント機能付きプリペイドカードサービス「KAERU(かえる)」を導入し、金銭の用途を可視化することで、金銭管理の不安がある方の不安解消や、金銭管理の支援を行っている方(加古川市社会福祉協議会)の負担軽減を図ります。

実施主体:KAERU株式会社、加古川市社会福祉協議会
対象:加古川市内の成年後見制度を利用されている方、日常的な金銭管理支援が必要な方
期間:2022年5月~(実証中)

【安心・安全のまちづくり】

▼国土交通省「スマートシティモデルプロジェクト」

▽次世代見守りサービスの展開
①3D都市モデルを活用した見守りカメラの最適な配置検討
 2023年度に更新を予定している加古川市見守りカメラの最適な配置などについて、これまでの見守りカメラの運用実績や犯罪発生状況等の各種データを3D都市モデル上に重畳し検討を行いました。この実証結果を踏まえ、デジタル田園都市国家構想推進交付金デジタル実装タイプ(TYPE2)において、見守りカメラの高度化を行う予定です。

実施主体:かこがわICTまちづくり協議会
期間:2021年

②電動アシスト自転車による高齢者の見守り
 検知器を搭載した約10台の自転車を用意し、一般高齢者の募集やレンタサイクルの実証を実施し、見守りサービスとしての導入効果の分析やレンタサイクル事業としての成立可能性を検討しました。この実証結果を踏まえ、デジタル田園都市国家構想推進交付金デジタル実装タイプ(TYPE2)において、加古川市情報通信技術利活用コミュニティサイクルを導入予定です。

実施主体:かこがわICTまちづくり協議会
期間:2021年

③広域見守りタグ検知アプリ
国土交通省「実装に向けた先進的技術やデータを活用したスマートシティの実証調査」の延長として、他の近隣自治体に参加を呼びかけ、実証エリアと見守りターゲットを加古川市外へと拡大しました。

実施主体:かこがわICTまちづくり協議会
期間:2020年、2021年

【災害に強いまちづくり】

▼内閣府 戦略的イノベーション創造プログラム(SIP) 「市町村災害対応統合システム(IDR4M)」を活用した実務訓練
2020年に構築した「市町村災害対応統合システム(IDR4M)※」を活用し、国土交通省等との避難指示の発令区域・時刻の判断を行う実務訓練を実施。的確なタイミングで避難指示の発令が可能であることを確認しました。
※地区・校区等の小エリア単位で、避難勧告等の発令に必要な情報を市町村へ提供するシステム

実施主体:国土交通省姫路河川国道事務所、九州大学・河川情報センター
期間:2021年7月26日

◆スマートシティ推進担当者のコメント

本市における様々な事業はスマートシティを実現するために実施した事業ではなく、市民の安全、安心に対するニーズを満たすための手段として実施し、それがスマートシティの枠組みとして捉えられたものにすぎません。
スマートシティは社会全体にテクノロジーを導入することを目的とするのではなく、市民目線でどういったメリットを生み出し、社会課題を解決できるサービスを実装できるかが重要と考えます。
加古川市スマートシティ構想に基づき、Decidimなども活用しながら市民との様々な対話を生み出し、市民とともに自分たちのまちへの愛着を醸成することで、未来に大きな夢と希望を描ける、真に幸せを実感できるまちづくりを進めていきたいと考えています。

これまでの取り組みへの評価

加古川市のこれまでの取り組みは、国や関連機関などからも評価をいただき表彰されるなど注目を浴びています。

【2022年】

▼「情報通信月間」総務大臣賞 受賞
 総務省が推進する情報通信月間(毎年5月15日から6月15日)において、電波の利用や情報通信の発展に貢献し、デジタルコンテンツの今後の創作活動が期待される自治体として、「情報通信月間」総務大臣表彰を受賞しました。
 受賞した功績については、2017年にデータ利活用型スマートシティ推進事業を活用して「見守り検知機能」を搭載した「かこがわアプリ」を構築して官民連携による『見守りサービス』を実現したこと、そして、2021年に「加古川スマートシティ構想」を策定し、市民中心の課題解決型スマートシティに取り組むなどスマートシティの普及促進及びICTを活用したまちづくりの推進を行ったことが評価されました。

▼日本DX大賞 行政機関部門「マイクロソフト賞」受賞
 総務省やデジタル庁などからも後援されている「日本DX大賞」において、国内初となる市民参加型合意形成プラットフォーム「加古川市版Decidim」が行政機関部門の「マイクロソフト賞」を受賞しました。
 「Decidim」が市民参加型のプラットフォームである点、Githubを使ってコードの再利用、改修を実施し、他の自治体が参考にできる点が高く評価され、受賞に至りました。

▼デジタル田園都市国家構想推進交付金デジタル実装タイプ(TYPE2)の採択
国が掲げる「デジタル田園都市国家構想」の推進に向けて、デジタルを活用した意欲ある地域による自主的な取り組みを支援する対象として、加古川市の取り組みが採択されました。

◆関連資料 :https://www.city.kakogawa.lg.jp/material/files/group/6/20220722_02_sennryakukouhukinntoukatuyoujoukyou.pdf

▼国が主催する「Digi田甲子園」の兵庫県代表
国が主催し、デジタルの力を地域の課題解決や魅力向上などにつなげる「デジタル田園都市国家構想」の一環として、特に優れた市町村の取組やアイデアを国が表彰する「夏のDigi(デジ)田(でん)甲子園」において、兵庫県から県代表として推薦されました。
推薦内容は、ICTを活用した安全・安心に係るスマートシティの取り組みにおける「見守りカメラとタグによる位置情報の記録や専用アプリとの連携による安全安心のまちづくりの推進」です。

◆夏のDigi田甲子園 : https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/digital_denen/koushien.html

【2021年】

▼第16回マニフェスト大賞「優秀コミュニケーション戦略賞」受賞
「加古川市スマートシティ構想」の策定にあたり、その主役となる市民の意見を可能な限り構想に反映するため、オンライン上で議論ができる場として「市民参加型民主主義プラットフォーム:加古川市版Decidim」を立ち上げ、「みなさんの声を実際の政策に反映させるデジタル・プラットフォーム」と銘打ち、オンラインとオフラインを融合した意見収集を実現し、アフターコロナを見据えた取り組みであるとして、第16回マニフェスト大賞「優秀コミュニケーション戦略賞」を受賞しました。

◆今後の予定
これまでの実証を踏まえ、デジタル田園都市国家構想推進交付金デジタル実装タイプ(TYPE2)の採択を受け、加古川駅周辺の魅力を高め、移動利便性・周遊性の向上を図り、カーボンニュートラルにも貢献したまちづくりを行うことを目的に、より早期かつ迅速に市民の幸福感を高めるため、「見守りカメラの高度化」、「情報通信技術を利活用したコミュニティサイクルの導入」、「LWC(Liveable Well-Being City)指標を活用した市民意識調査の実施」などを行う予定です。
また、加古川市の課題をより迅速かつ効果的に解決を目指す実証を募集する仕組みを次年度に向けて検討しています。

◆加古川市スマートシティ これまでの主な取り組み
・安心して子育てができる街を目指し、誕生した「見守りカメラ」と「見守りサービス」
・日本初の取り組み「加古川市版 Decidim(デシディム)」
・加古川市職員が発案した全国初、独自のオンライン申請システム、最短で市民に給付金を
・「オンライン申請(スマート申請)」、「くらしの手続きガイド(スマートナビ)」の運用
・高齢者向け「スマートフォン講座」の実施、高齢者にやさしいまちづくりへ
・GIGAスクールの推進 次代を担う子どもたちの情報活用能力向上を目指す
・防災におけるデジタルの活用 テレビの放送波に防災情報などのデータを載せ配信する技術IPDCの活用

上記の取り組みについては、加古川市オンラインプレスルームにてご確認いただけます。
■加古川市オンラインプレスルーム
https://www.pr-today.net/a00442/index.php
■加古川市オンラインプレスルーム スマートシティについて
https://www.pr-today.net/a00442/opr/821/