冬におすすめのグルメから季節を問わないものまで盛りだくさん 加古川市ご当地グルメの魅力

定番、新メニューから日本酒、スイーツまで幅広いラインナップをご紹介

 兵庫県加古川市には地元の人たちに愛されるご当地グルメが数多くあります。中には地元の食材や素材だけを使ったこだわりグルメもあります。

 代表的なものでは加古川市民のソウルフードとなっている「かつめし」や“”日本初の純国産“で製造される「加古川パスタ」などが挙げられます。そんな魅力あふれる加古川市おすすめの厳選グルメと食材を余すところなくご紹介いたします。

◆【加古川かつめし】

~定番だけど裏切らない確かな味で、もはや全国区の「加古川ソウルフード」~
加古川グルメのエースと言えば、「かつめし」の一択です。
平らなお皿にご飯を盛り、その上に牛カツをのせて、たっぷりのデミグラスソース系のたれをかけ、ボイルしたキャベツを添えます。お箸で食べるのが加古川流です。
誕生の歴史は、戦後間もない頃、加古川駅前の洋食店で考案されたと言われています。
現在では、加古川市内外の100店舗以上で提供され、学校給食やコンビニ弁当、専用のタレも販売されるなど、加古川市民にとってのソウルフードとして愛されています。県内のスーパーなどでもお弁当として売られている兵庫県の代表的グルメといっても過言ではないおすすめの一品です。

〈加古川かつめしが食べられるお店〉
「いろは食堂」
所在地:兵庫県加古川市加古川町溝之口73-1
営業時間: 11:00~15:30(L.O.14:30)
17:30~22:00(L.O.21:00)
TEL:079-427-7800
定休日:月曜日

「Coffee House Rocky (コーヒーハウスロッキー)」
所在地:兵庫県加古川市野口町水足22-2
営業時間: 8:00~21:00(L.O.20:30) ※かつめしなどの食事メニューは11:00以降
定休日:月曜日
TEL:079-424-1881

■加古川観光協会 
かつめしPRサイト https://kako-navi.jp/katsumeshi.html

◆【加古川和牛】

~兵庫県の中でも恵まれた自然環境で育った厳選牛~
加古川の清流と自然豊かな環境でのびのびと育つ「加古川和牛」。細かく美しい霜降りをもつ、最高級クラスの黒毛和牛です。
2003年にJA兵庫南と加古川市がブランドを創設し、2006年に兵庫県認証食品に認定されました。ブランド牛としての歴史は浅いものの、昔から神戸ビーフや国産和牛として出荷されていた由緒正しい和牛です。
生後9ヶ月の但馬牛を厳選し、約2年間加古川市内の指定登録を受けた肥育農家で育てたものを「加古川和牛」と呼ぶことができます。
ストレスのない環境で手間ひまをかけて、素牛のおいしさを最大限に伸ばし、ほどよい脂身とジューシーな味が自慢の「加古川和牛」。「加古川和牛カレー」や「加古川和牛しぐれ煮」など加工品もつくられています。

◆【加古川ギュッとメシ】

~加古川市民の愛が詰まった新しいご当地グルメ~
加古川ギュッとメシは、2017年に誕生した比較的新しい加古川のご当地グルメです。
加古川市内は焼肉店が多く、肉の卸や小売りで有名な精肉店がたくさんあります。
市内には1873年創設の「加古川食肉センター」があり、県内のブランド牛(神戸牛、但馬牛など)をはじめ、加古川和牛も取り扱い、現在もここを経由して日本国内の精肉店、海外へも出荷されています。
定番ご当地グルメ「加古川かつめし」があるように、古くから食肉産業が盛んな加古川市の人たちは、昔からお肉をおいしく食べる工夫をする習慣があります。その代表的なものが「味噌漬けの牛肉」です。
白味噌に味醂などを加えたタレで赤身肉を漬け、樽は力士の化粧回しのように美しく麻縄で締め上げるのが定番で、市内どこの精肉店でも取り扱っていたと言われてます。
冷蔵技術や輸送の発達などによって、約25年前頃には姿を消しましたが、2016年に「牛肉をつかいこなす町」というイメージを広げていくため、市民たちが集まり新しいご当地メニューの開発を進めました。
試行錯誤を重ね、2017年に「加古川ギュッとメシ」が誕生しました。

〈加古川ギュッとメシが食べられるお店〉
「有機茶房 ごえん」
所在地:加古川市加古川町美乃利706-1 森本ビル1階
営業時間:10時30分~17時(ランチは11時~14時)
定休日:土曜日・日曜日・祝日・第3月曜日
TEL:079-455-7775
HP:https://goen-iigoen.jimdo.com/

■加古川観光協会 加古川ギュッとめし 特設サイト
http://gyu-to-meshi.kako-navi.jp/

◆【加古川パスタ】

~小麦の栽培から加工を加古川で行う日本初の純国産パスタ~
加古川には日本初の純国産パスタがあります。種子生産・栽培・製麺の工程をすべて市内で行っている「加古川パスタ」です。約7年間の試作研究を重ねて2016年に誕生しました。
「加古川パスタ」の原料は日本で初めて品種登録されたデュラム小麦「セトデュール」を使い、国産デュラム小麦として加古川市の北部にある八幡町を中心に栽培されています。パスタに加工する工場もオーマイ加古川工場で行っています。
パスタに使用される「デュラム小麦」は、パンやうどん等に使用されている普通小麦に比べ、赤カビ病に弱く、収穫期と梅雨が重なる日本ではほとんど栽培されていませんでした。
そのため国産のパスタ類のほとんどは海外産のデュラム小麦から作られていましたが、農研機構と日本製粉(現:ニップン)が共同研究し、日本初のデュラム小麦品種「セトデュール」が育成されました。
2019年にはフード・アクション・ニッポン・アワード2019で入賞、2019年より学校給食への供給開始、2021年には開発に尽力した加古川市の八幡営農組合が農林水産省の「地産地消等優良活動表彰」生産部門で最高賞の農林水産大臣賞を受賞しました。
また、2021年に兵庫県認証食品「ひょうご安心ブランド」を取得し、より一層の安心安全な加工食品となりました。

◆【岡田本家】

~老舗ならではの歴史とドラマが詰まった加古川唯一の酒蔵~
「岡田本家」は加古川市で唯一の酒蔵で、1874年に創業した歴史のある老舗の酒蔵です。
現在は兵庫県産の酒米を100%使用し、加古川の伏流水によって仕込んだ地酒 “盛典”を手作りしています。
この“盛典”は創業以来ずっと作ってきたお酒でしたが、戦後は大手酒造メーカーの下請けを始めたため、製造・販売がストップしていました。近年は日本酒消費量が落ち込み、下請けでの製造もなくなることになったため、酒蔵を閉めようという話もありました。
同時期に加古川市内にもう1軒あった酒蔵がなくなり、「岡田本家」が最後の1軒となったところで転機が訪れました。
「ゼロになるのは寂しい」と、地元の方々からの思いを受けて、2010年、現在のオーナーである岡田洋一さんが1人で酒造りをスタートし、“盛典”を復活させました。
当初は販売先もなく、営業する時間もなかったようですが、周りの方が自腹でお酒を購入し、居酒屋や酒屋さんに持ち込んで「加古川でこんなお酒を造っているところがあるよ」と営業してくださったことで、今も加古川市民に愛され、飲み続けられています。
現在では、年間約2万リットルを醸造し、瓶詰めもすべて手作業で行っています。
地酒=濃いというイメージがあると思いますが、「盛典」はサラッとしたきれいなタイプのお酒で飲みやすく仕上がっています。
オーナーのこだわりは、酒造りでもろみを搾るときに、圧を加え過ぎないように心がけているそうで、たくさんの量が取れますが、搾り過ぎると雑味が出てしまうとのこと。量よりも品質を一番に考えています。
2020年には、大阪国税局清酒鑑評会燗酒部門で優秀賞受賞、全国新酒鑑評会で入賞し、銘酒としてその名をとどろかせています。
現在では「盛典」の他に、純米酒「県農 花てがみ」なども販売しています。
このお酒は、地元の高校生から相談を受け、生徒たちが発見・採取した酵母を用いて、地元の農業高校で生産された米を使用しています。

「岡田本家」
所在地:兵庫県加古川市野口町良野1021
営業時間:平日 10:00~18:00 
土・日・祝 10:00~17:00
定休日:月曜日(5~10月は第2、第4日曜日もお休み)
TEL:079-426-7288
HP:http://www.okadahonke.jp/

◆【恵幸川鍋(えこがわなべ)】

加古川周辺の旬の食材を使うことで地域の活性化とCO2削減を応援するご当地鍋です。
地元の「高松清太夫老舗」の味噌と、加古川唯一の酒蔵「岡田本家」の酒粕を使った出汁に加古川和牛や播州地鶏、地元の野菜などを使います。加古川愛がたっぷり詰まった味わいが魅力の鍋料理です。
ニッポン全国鍋グランプリ2019では優秀賞を獲得しており、じわじわと人気を集めています。
本来は地産地消の旬の食材を使うのが「恵幸川鍋」ですが、「高松清太夫老舗」の味噌と、加古川唯一の酒蔵「岡田本家」の酒粕があればご自宅でも簡単に作ることができます(作り方のレシピは、クックパッド加古川市公式キッチン「かこがわごはん」に掲載)。今年の鍋はぜひ、「恵幸川鍋」を楽しんでいただきたいです。

〈恵幸川鍋が食べられるお店〉
「かき庄」
所在地:加古川市加古川町篠原町77
営業時間:11:00~14:00、17:00~22:00
定休日:月曜日
TEL:079-422-2178
HP:https://kakisyou.com/

◆【「ぐっDay!」、「日岡山チーズケーキ」】

加古川市内にある1936年創業の老舗洋菓子店「ハナフサ洋菓子店」では、地元の「高松清太夫老舗」の味噌を使ったクリームを包んだ彩り鮮やかなパイ菓子「ぐっDay!」を販売しています。2019年に誕生した新ご当地グルメ“おくるみおやつ”として人気のお菓子です。
甘じょっぱく、コクのある味わいが魅力で、加古川産の旬の果物や小豆など、フレーバーは全部で5種類。
購入の際は事前予約が必要で、2~3種類を日替わりで販売しています。

また、同店では加古川市民に愛される名物「日岡山チーズケーキ」を販売しています。
使用しているクリームチーズはいくつもの産地、銘柄の中から北海道産のクリームチーズを厳選。クリーミーな舌触りとチーズ本来の濃厚さ、くどくない後味の北海道産クリームチーズに、本場フランス産のクリームチーズを絶妙なバランスで配合されています。
牛乳、卵も同様に様々な銘柄からセレクトしており、産地と安全性にもこだわったスイーツです。
軽い食感と濃厚なチーズの味わいが加古川市民を虜にしているお土産にもおすすめの一品です。

「ハナフサ洋菓子店」
所在地:兵庫県加古川市加古川町篠原町21-8
営業時間:10:00~19:30
定休日:年中無休
TEL:079-422-2357
HP:https://www.hanafusa1936.com/